1. プロジェクト簡単紹介

　1.1 プロジェクト背景

　1.1.1製品簡単紹介

　モリブデンはレアメタルとして、再生不可能な重要な戦略資源で、ハイテクの開発、国家の近代化の実現、近代国防の建設のための重要な基礎材料である。ハイエンド製造、自動車軽量化、原子力、武器装備、高性能鋼などの分野が急速な発展に伴い，モリブデン製品の発展のための広いスペースももたらした。

このプロジェクトは、舒蘭の地元のモリブデン鉱石資源の利点に頼って、モリブデン鉱石の精密加工のための十分な原料を提供できる25,000トン/日のモリブデン鉱石プロジェクトを完了し、生産に入った。このプロジェクトは年間12,000トンのモリブデン精鉱を処理し、モリブデンバー、モリブデンワイヤー、モリブデンディスク、モリブデンヘッドと特殊形状部品などの製品を製造することを計画している。

　1.1.2 市場の見通し

　(1)モリブデン金属産業の概要

　モリブデンは「未来を表す金属」として知られ、高融点、低蒸気圧、高弾性率、優れた高温安定性、低い熱膨張係数などの典型的な特性を備え、鉄鋼、化学工業、石油、機械製造、医薬、農業などの分野で広く使用されている。さらに、モリブデンは、原子力、太陽光発電、航空宇宙、センサー、軍事材料などの新興分野やハイテク産業でも幅広い開発の見通しを持っている。

　モリブデン産業チェーンの上流は鉱山で、主にモリブデン鉱石の採掘とドレッシング、およびモリブデン精鉱の生産を担当し、中流はモリブデン鉱石の製錬と加工、製品形態はモリブデン炉装入物製品、モリブデン金属製品、モリブデン化学製品という3つのタイプに分けられ、下流は鉄鋼産業、石油化学産業、センサー、原子力産業、軍事材料、LCDディスプレイなどで使用されている。

　(2)モリブデン金属産業の発展状況

　1. モリブデン資源埋蔵量の割合

　世界のモリブデン資源の分布は、主に中国、米国、ペルーなどに集中している。その中で、中国は世界で最も豊富なモリブデン埋蔵量を持つ、2022年に、370万トンのモリブデン鉱石埋蔵量があり、世界の資源埋蔵量の30.83%を占めている。次いで米国とペルーが続き、2022年に、モリブデン鉱石埋蔵量は270万トンと240万トン、それぞれ22.5%と20%を占めている。

2.中国のモリブデン生産量

豊富なモリブデン埋蔵量のおかげで、中国は世界最大のモリブデン生産国になり、近年、業界における下流産業の継続的な発展に伴い、中国のモリブデン産業の急速な発展を促進した。国際モリブデン協会が発表したデータによると、中国のモリブデン生産量は2022年に前年比12%増の112,800トンに達した。2023年に、中国のモリブデン生産量は、118,800トンまで増加し続ける。

3. 中国のモリブデン消費量

モリブデンは「戦略的希少小金属」として鉄鋼分野で広く使用され、従来の鉄鋼分野と新エネルギー分野において需要は比較的強い。国際モリブデン協会が発表したデータによると、中国は依然として世界最大のモリブデン消費国であり、2022年にモリブデン消費量は前年比9%増の12.20万トンである。 2023年に、中国のモリブデン消費量は12.91万トンに達する。

(3)モリブデン金属産業の発展見通し

世界のモリブデン消費量は、主に中国、ヨーロッパ、米国、日本、その他の主要な鉄鋼生産国と地域に集中し、モリブデン消費量の変化は、上記の地域における鉄鋼生産量に直接関係し、これらの地域におけるモリブデンの消費量は、世界の総消費量の80%以上を占めている。モリブデン精鉱の供給の弾力性は比較的に限られ、モリブデン鉱石の海外供給は主に銅鉱石などの金属鉱石の関連鉱石からであるため、モリブデン価格が比較的低い時期にも海外供給は安定している。海外のモリブデン精鉱は主に副産物の形で生産されるため、複数の大規模な海外モリブデン鉱山と関連するモリブデン鉱山は、採掘量、選択品位、回収率の低下に関する問題を経験し、中国モリブデン産業の世界的な戦略的地位と発展の機会は、時代の重要な窓を迎えている。

グローバル市場から見ると、モリブデンに対する消費需要は主に鉄鋼業から来て、モリブデンの直接消費の約80%は、焙焼モリブデン精鉱またはフェロリブデンなどのモリブデン炉装入物の形で鉄鋼産業で使用され、残りはモリブデン化学工業とモリブデン金属製品である。モリブデンの最終消費から見ると、エネルギー産業は40%を占め、主に精製触媒、石油パイプライン、掘削プラットフォームの建設に使用される。気候問題が徐々に世界的なコンセンサスになるにつれて、各国が炭素排出を抑制するための措置を講じ、現在、世界の鉄鋼業界は、構造的な変革を経験ている。中国の粗鋼生産量の減少を背景に、ステンレス鋼と合金鋼の生産量がトレンドに反して増加し、それが世界の高級鋼生産量の増加を促進した。中国のモリブデン消費量は世界における割合が増加し、世界のモリブデン消費量への影響が高まっている。近年、環境保護基準の向上に伴い、化学産業、特に触媒の分野においてモリブデンの消費量は増加傾向を示している。中国の製造業の絶え間ない変革とアップグレードに伴い、軍事産業、原子力産業、高速鉄道、自動車産業に代表されるハイエンド製造業は急速な発展を遂げて、中高級鋼の需要をさらに刺激し、輸入代替と産業アップグレードの二輪駆動を形成し、モリブデンの最終需要スペースが大幅に拡大すると予想される。2029年までに、中国のモリブデン精鉱市場規模は422.45億元に成長すると推定されている。

中国の鉄鋼業は構造調整中であり、高性能・高付加価値のステンレス鋼、特殊鋼、その他の合金鋼へ発展する。中国の特殊鋼需要の牽引により、世界の伸び率に比べ、中国のモリブデン需要の伸び率ははるかに高い。同時に、中国の工業化と都市化プロセスの加速、およびインド、ブラジル、中東などの他の新興国での鉄鋼生産量の急速な成長により、モリブデンの需要はさらに増加する。

また、「エネルギー金属」として、モリブデンは、石油分野での需要量が大幅に増加し、航空宇宙産業の発展によりモリブデンの需要量も増加し、モリブデンの応用分野は拡大を続け、新エネルギー産業の急速な発展は、モリブデン需要の成長がさらに促進される。

1.1.3技術分析

このプロジェクトは、洛陽モリブデン都タングステンモリブデン科学技術有限公司の技術を導入する予定である。混合後のモリブデン及びアルミニウム合金粉末を通常のプレス又は等静圧技術を用いてグリーンボディとする。グリーンボディを水素保護雰囲気中で2000〜2200℃の高温焼結を行い、さらなる変形加工に適応できるように強度と密度を高める。焼結後のビレットに対して1200〜1500℃の温度範囲で押出、鍛造、圧延またはスピン鍛造を行う。材料密度は変形量が大きくなるにつれて高くなる。鍛造物、丸棒、板材はすべてこの技術を用いて生産されている。

1.1.4プロジェクト建設に有利な条件

（１）政策の優位性

モリブデンは中国の重要な戦略的資源であり、近年、関連政府部門は「非鉄金属産業着実成長作業計画」、「非鉄金属産業におけるカーボンピーク対策実施計画の発出に関するお知らせ」、「第14次5カ年計画」原材料産業発展計画など、モリブデン産業の発展を奨励および規制するための多くの政策を発行し、関連政策の発表はモリブデン産業の発展に明確で幅広い市場の見通しを提供し、企業に良好な生産および経営環境を提供する。

舒蘭市は、産業支援基金を設立し、区域外企業の舒蘭への投資を奨励、支援している。「舒蘭市投資誘致政策(試行)」が策定・公布され、投資企業は「長春吉林図們開放パイロットゾーン政策」、「長春吉林統合優遇政策」、「ハルビン長春統合政策」、「舒蘭市投資誘致政策」を享受している。

（2）資源の優位性

モリブデン鉱石は舒蘭市で最大の資源埋蔵量を持つ金属鉱石、中国でさらに世界で最高品質のモリブデン精鉱の1つであり、舒蘭市は8.29億トンの鉱石埋蔵量、719,000トンのモリブデン金属鉱石を確認し、130万トン以上のモリブデン金属量と予想され、尾鉱が巨大の量で、小さな町、開元町、七里郷に分布し、原材料の供給は十分で、原材料輸送のコストを大幅に削減する。

（3）地理的優位性

舒蘭市は、長春吉林図們開発開放パイロットゾーンの後背地、ハルビン長春都市集積の中間節点に位置し、道路と鉄道の輸送網は全方向に伸びて、国、省、市レベルで8つの高級幹線道路があり、拉法一ハルビン、吉林ー舒蘭、舒蘭一榆樹の3つの鉄道が区域を走り、東は黒龍江省五常市と接し、西は川を挟んで長春市の九台区と徳恵市に面し、南は吉林市の龍潭区と蛟河市に、北は榆樹市に隣接している。区域内の交通は便利である。

（4）人材の優位性

吉林省には吉林大学などの有名な大学がたくさんで、舒蘭市には豊富な労働力資源があり、学士と短期大学の学位を持ち人は多数は多い、あらゆる種類の技能人材が10,000人近く、一般労働者の平均給与は中国平均よりも低くなっている。市内には7つの民間職業技能訓練機関があり、一度に200人以上を訓練できる。企業のニーズに応じて、注文型と固定ポスト型で、企業向けて各種類の技能人材を訓練できる。

1.2 プロジェクト建設内容及び規模

このプロジェクトは、敷地面積が10万平方メートル、加工エリア、倉庫・物流エリア、オフィス・リビングエリアで構成され、年間12,000トンのモリブデン精鉱の処理能力を有し、モリブデンバー、モリブデンワイヤー、モリブデンディスク、モリブデンヘッド、特殊形状部品などの生産を計画している。

1.3プロジェクト総投資額と資金調達

プロジェクト総投資額は100000万元、その内、建設投資額80000万元。

1.4 財務分析及び社会評価

1.4.1 主な財務指標

プロジェクトの量産後、年間売上高は60606万元、利益18100万元、投資回収期間6.5年（税引後、建設期間1年含む）、投資利益率18%。

説明：表中の「万元」はすべて人民元である。

1.4.2 社会評価

プロジェクトの建設は、鉱物製品の開発と利用の範囲を拡大し、鉱物製品の精密加工を実現し、産業チェーンを開拓し、鉱物製品の高付加価値に対する需要を高め、吉林省の冶金産業をさらに発展させ、非鉄金属の発展を強化し、舒蘭市の新たな経済成長点を増加ることができる。

1.5 協力方式

独資、合弁、協力。

1.6 外資導入の方式

資金、その他の方式は面談可能。

1.7 プロジェクト建設場所

吉林市舒蘭市経済開発区

1.8 プロジェクト進捗状況

プロジェクト提案書編成済み

2、協力側簡単紹介

2.1機構基本状況

名称：舒蘭市経済技術協力センター

住所：舒蘭市濱河通り2006号

2.2機構概況

舒蘭市は吉林省管轄の県級都市で、面積は4,560平方キロメートル、総人口は587,000人、10個町、5つの郷、5つの街区、1つの省級開発区がある。北緯43度51分-44度38分、東経126度24分-127度45分、長白山から松嫩平野への過渡地帯に位置し、南は風光明媚な吉林市、北は黒龍江省の省都ハルビン市に隣接し、西は松花江を挟んで吉林省長春市に面し、周辺は吉林省の蛟河市、九台市、榆樹市、黒龍江省の五常市と接している。

舒蘭市は2つの省と3つの都市の交差点、北東アジア経済圏の中心、「中国長春吉林図們開発開放パイロットゾーン」の後背地に位置し、南は吉林市、北はハルビン市に隣接し、西は松花江を挟んで長春市に面し、吉林、長春、ハルビンの1時間の経済圏内にある。

舒蘭市は自然環境が優れ、地形型が複雑、「遠くから長白山を歓迎し、近く松花江を巻き取る」の勢で、吉林省の重要な農業、林業、畜産、漁業、工業・鉱業地域であり、エネルギー、特産品、漁業、観光の総合的な発展と良好な生態環境の確立に大きな展望を持つ重要な生態学的および経済的ゾーンである。一般的に、標高は170~220メートル、年間平均気温は摂氏4.3度、年間平均降水量は683mm、相対湿度は69%、年間無霜期間は140日、年間霜期間は225日、支配風向は南風頻度19%、南西風頻度は13%である。耕作地が集中し、肥沃で水稲や乾穀の栽培に適し、市内の重要な農業経済圏で、土壌には、明らかな帯状と垂直分布の特徴がある。植物は長白山の植物区系に属し、植生区分は温帯針葉樹・広葉樹混交林地域における長白山の朝鮮松、杉、とど松の混交林地に属する。

舒蘭市は中国食糧生産先進県（市）、中国農業標準化モデル県、国家重要商品食糧基地とグリーン良質農産物生産基地などの栄誉称号を獲得し、「中国生態米の郷」の美称を授与され、中国農業面源汚染対策と監督指導パイロット県、第1バッチの農業持続可能発展試験モデル区及び農業グリーン発展パイロット県、第１バッチの牧畜業グリーン発展モデル県、吉林省第1バッチの炭素為替取引パイロット県を確定され、3年連続で吉林省平安県、省級文明都市の称号を獲得した。

省級開発区である吉林舒蘭経済開発区は2005年9月に設立され、吉林市、長春、ハルビンの2時間の大経済圏にあり、交通が便利で、道路と鉄道の輸送網は全方向に伸びている。国、省、市レベルで8つの幹線道路があり、拉法ー濱江、龍舒、舒蘭ー榆樹の3つの鉄道が区域を走っている。開発区は承認面積が16平方キロメートル、吉舒工業園区を核心区とし、舒蘭城北園区を放射する。「第十四次五カ年計画」期間に、経済開発区は国家級「農産物加工モデル基地」、吉林省「農業機械設備製造特色産業園区」の発展位置づけに立脚し、「一区多園」産業発展構造の構築に力を入れて、農業副産物の高度加工と食品の精密加工、医薬健康産業、装備製造、農業循環経済、軽工業産業などを主導とする産業クラスターを重点的に発展させ、中国式現代化の過程で舒蘭の全面的な振興発展を推進し、新たな突破を遂げる。

2.3連絡方式

連絡先:舒蘭経済技術協力センター

連絡係：苗宇航

連絡電話：0432-68200065

          15143985789

ファクス：0432-68200065

イメール：slsjhzx@163.com

プロジェクト所在市（州）連絡方式

連絡先：吉林市合作交流弁公室投資促進サービスセンター

連絡係：王艶超

連絡電話：0432-62048941

ファクス：0432-62049608

イメール：jlstzcjfwzx@163.com